とみさんの日記

物忘れが激しい世代の備忘録

コーヒーメーカーが修理より生還

今年に入ってから、激しくサービスセンターとのやり取りが発生している我が家ですが、本日、やっとこさコーヒーメーカーが帰還しました。

Brunopasso CA-6なんですが、これで2台目となります

最初はCA-5Sという、保温ポット付きのモデルを購入。洗いやすいですし、コーヒーも冷めないという事で、そこそこ気にいって数年使い続けていたのですが、ある日突然、電源が入らなくなるトラブルに。

保証期間もとっくに過ぎていたので、買い直すかとCA-6を購入。(5Sより少し安い。保温ポットは持っているので。)こいつが、なかなかお湯が出てこないので、初期不良ということでサポセンへ。

修理対応という事でしたが、戻ってきたものも、お湯の出が大変悪く、コーヒー一杯作るのに数十分かかるという涙モノでした・・・
ほとんどが蒸気になって抜けてしまっているので、パッキン周りの作りが悪いのですね。きっと。

どうしようもないので、サポセンに連絡。数日に渡り、いろいろと試してみた結果をお伝えし、結果的には再度返送。
そして本日送られてきたのが、検品済製品と交換対応という事で、無事に動作確認できました。

価格.comのレビューを改めて見ても、かなり修理に出されている方が多いように見受けられました。構造に問題があるのですかね。使い勝手は悪くないのですけど。

Nexus7が沈黙。起動しなくなるトラブルで泣ける

今年に入ってから購入したものが、ほぼ全てが修理送りになって涙目です。

Nexus7(2012版)も操作している時に、変なエラーが連発して表示されてきたので、再起動と思い電源を一度切ったら案の定ですよ・・・

症状としては、電源を入れてgoogleロゴが出てくる〜"X"文字のブート画面が出てくる所までは進むのですが、そこから先に進みません。

セオリー通りに、電源ボタンの長押し、電池不足での起動異常の懸念で正規の充電器での再充電など、一通り試してみましたが状況変わらず。
工場出荷状態へのリセットをしても変わらずという事でかなりの重傷という感じです。(この辺りのやり方は先人が数多くおられるので検索してみるがよろし。)
PCでつないでファクトリーイメージを展開してみようかとも思ったのですが、さらなるハマりに繋がりそうな予感がしたので、素直にサポセンにTEL。

ASUSのサポセンですが、一応、連絡先を貼ってみます。例によってつながるまで、しばらくかかります。

ASUSお問合せ窓口
電話番号 0800-123-2787
(通話料無料) 047-390-5630(携帯/PHSの場合はこちら 但し有料)
受付時間 平日: 9:00〜18:00
土日: 9:00〜17:00
(※祝祭日、年末年始、夏期休暇中は休業)

ダイヤルで音声ガイドがあるのですが、「修理」は受け付けた修理品に対する問い合わせ窓口との事ですので、「技術相談」を選んでください。
(やっとTELがつながった!と思ったら、かけ直してと案内される・・・)

工場出荷リセットまでかけてNGだったとお知らせすると、ASUSへの返送手続きの案内へ。(この辺りはZenBookの修理で経験済・・・)
集荷の手続きをご案内されるので住所や電話番号などを伝えます。

さて、どうなる事やら・・・

androidタブレットでLINEを使う方法

AndroidタブレットでもLINEのアプリケーションのインストールは可能ですが、LINEを利用するにあたってSMS認証、または電話認証が必要です。
これらを突破できるSIMであれば問題ないのですが、NGな組み合わせもあります。そこで、それらを突破するための方法です。

用意するもの:LINEを利用したいAndroidタブレット+何らかのガラケー
私の環境は、Willcom Hybrid W-zero3 & Galaxy Tab + 日本無線のU300 SIM

Galaxy TabでLINEを運用したいわけですが、この構成からお分かりの通りで、SMSは受信できません。

では認証までの手続き
(1) LINEのアプリをGoogle Playからダウンロード&インストール&起動
(2) 最初の認証画面で、ガラケーの電話番号を入力(SIMに割り当てられている電話番号がデフォルトで表示されますが、それを上書き。上記の私の例では、PHSですので、070-xxx-xxxx となります。)
(3) ガラケーがSMSを受信できる端末であれば、LINEからSMS認証を進めます。
送られたSMSに認証キーが書いてありますので、それをLINEの登録フォームに入力して終了。
(4) SMSを受けられない端末の場合にエラー表示が出ます。その画面で電話番号認証のボタンをクリック
(5) 電話をかけ始めますので、その宛先の番号をメモします。(私の場合には、0120595676でした。)
(6) 電話がかけられるSIMの場合には、ここで完了。
(7) かけられないSIMの場合にはエラー終了します。そこで先ほどメモった認証先の電話番号に、ガラケーでかけます。
(8) 音声アナウンスが流れますので、そのまま放置。通話が終わったら切れます。
(9) ここで改めてタブレットのLINEより、電話番号認証のボタンを再度押します。
(10) さきほどとは異なり、今回は電話番号認証に成功するはずです。
(11) 以降は画面のアナウンスに従って、友人の見つけ方などの初期設定をすすめてください。

LINEアプリのバージョンにより認証方法が変わったりする可能性がありますので、ご注意ください。
少なくとも私の環境では、上記の方法で認証したLINEが無事に動いております。ご参考までです。

「ビッグデータ」の現状・・・といっても、昔から変わらないんじゃないのという所感

まあ、体感的にも概ね妥当な結果かなあと思ったわけなんですよ。

ビッグデータ」の現状
http://www.keyman.or.jp/at/infosys/bi/30004612/

もう"SIS"の昔から、データを分析して経営判断に生かすといったテーゼは繰り返されているわけですが、以前と状況が違う点は、データを溜めておけるキャパシティーがHDDの高密度化により格段に増えている事と、大量データを処理するだけのソフトウェア/ハードウェア面での基盤が整ってきており、お金と能力と気合いがあれば、比較的とっつきやすくなっている点と思います。

ビッグデータ」といっても、この言葉が表す所は単にデータの規模感ではなく、それらを処理する方法論、システム基盤などを含んだニュアンスがあるように感じます。それゆえ定義があいまいであり、人によって意味する所が微妙に違っていて時々議論になったりするわけですが、「クラウド・コンピューティング」よりは、遥かに近しいコンセンサスがあるように思えます。
まあ簡単に言えば、新しいバズワードですね。

目的は業界によって違いがあると思いますが、主にマーケティング的な観点からは、「人の行動パターンを抽出すること」に尽きると思います。人の行動には、その属性に応じた何らかのパターンが存在し、それを見出す事で次のアクションが決められる。分かりやすい所で言えば「雨が降れば、傘が売れる」パターンがあり、天気予報で崩れる事が予想されるなら、傘の在庫を増やすなどの対応を取って、ビジネスにつなげるという意味です。

これらの因果関係、相関関係を見出すために、統計精度を稼ぐためには大量のサンプルデータが必要になってくるわけです。そして、いわゆるデータマイニング=どんな変数間に相関があるのかを捜索する作業においても、関係しそうな変数を全て記録していこうという動機につながり、勢い、データ量が膨大になるという事につながるわけです。

裏を返せば、人の行動が非常に気まぐれでランダムに近い場合、想定しているケースによってはどれだけ大量なデータを処理しても、何の関係性も見いだせない事が考えられます。つまり一定のパターン、傾向が見いだせない分析をいくら繰り返しても、その後の行動を決める意思決定には何の役にも立たない無駄な作業となりえるわけです。もしも台風が東へ西へ、南へ北へと縦横無尽にランダムに動き回るなら、予測シミュレーションをいくら行っても、防災上、何の意味も無いのと一緒です。

ビッグデータ」の言葉の裏には、これらの作業を行うだけのスキルが必要なわけですが、どれだけの人材がいるのかというと、個人的にはかなり疑問に思っています。仮説検証的な作業になるわけですが、仮説立案のためには対象業界における業務知識が必要であり、検証のためにはデータ操作、統計分析のスキルが必要とされます。それも比較的高いレベルで。

アクセス解析業界にいた頃、結局、「分析」を行うだけのスキルも時間も取れないので、主要KPIをダッシュボードで一覧できるようにしておいて。といったリクエストが多いのを目の当たりにしました。パターン捜索ではなく、単にPVやCV数といったボリューム評価のみに終わる事が多々ありました。アクセス解析であれば、セグメントを分けた後のパターンを見ていく作業が中心になり、高等数学的な知識はほとんど不要です。

ビッグデータ」では最低限の実務レベルの統計処理の知識が必要とされ、より、ハードルが高いものとなっております。世の中、そんなに多くの人がいるようには、私には思えません。
結局の所、汎用性の高いKPIのコンセンサスができて、それを莫大なデータから自動的に集計・抽出して表示してくれる所まで開発が進まないと、そうそう普及はしないと予想しております。

逆に、これが出来る体制を組めた会社は非常に有利に事を進められるのでしょう。ネットでのプラットフォーム事業を行う会社の多くの大手は、データ分析のチームを抱えていますし、高収益体質の維持に貢献しているのではと思います。以前に「データサイエンティスト」なる言葉を軽く揶揄しましたが、それでも、この手の職業へのニーズは高くなるといいなと思います。

先端のオンライン・マーケティングを出会い系にみる

先端メディアはアダルトからというわけで、ネットマーケティングを担当している人は、出会い系サイトを試してみると良いと思うのですよ。自分も本当に中の人に詳しく話を聞いてみたい位、実践レベルで様々な手腕を繰り出してきています。リアルタイム・One to Oneマーケティングが普通に出来ているという意味で恐ろしい業界でもあります。

出会い系サイトのビジネスモデル

広告運用の無料を謳ったサイトもありますが、表示広告がいわゆる「汚い」アダルトものばかりが普通ですので、普通の女性が近寄ってきません。真面目に運用しているところは申込者のプロフィール情報を要求し、実在性が確認できた所で初めてアカウントを発行するサイトもあります。この手のガチのお相手探しのサイトは、ダークなネットマーケティングの技の冴えを見学するには適当でないです。
典型的なのは有料ポイント制度を採用している所。つまり、あらかじめ一定のポイントを購入し、相手にメッセージを送るなどのアクションを取るたびに、ポイントが消費されるというものです。「女性が無料、男性は有料」といったサイトは主戦場になります。

事前準備

最終的には放棄してもよいメールアドレスを用意してください。いわゆる捨てアドです。フリーメールで出来れば一番楽ですが、サイトによっては有名どころのフリーメールでの登録を拒否するケースもあります。登録サイトを変えるか、マイナーなフリーメールを探してください。最悪の場合、このアカウントには"Big Data"と呼べるほどのボリュームのスパムメールが届くことも想定されるのです。マジで。

いざ、アカウント登録

準備が出来たらアカウントの発行です。プロフィールの登録を求められますが適当でOK。ニックネームには「〜さん」「〜ちゃん」といった感じでつけておくと、後々、面白いことがわかる時があります。自分の実際と異なるプロフィールを登録した場合は、それに合わせたキャラ作りが必要になります。あまり無理のない範囲が妥当でしょう。

登録をすると、覚えのないサイトから「登録完了」メールが届くケースがあります。これは出会える機会を増やすために「提携しているサイト」にご親切にも合わせて登録してくださるという、ユーザー思いの心遣いです。ありがたやー。

女性で登録した場合

登録直後から、ものすごいペースでお誘いのメッセージが届くと思います。世の中の男ってこんなこと考えているんだなーと悟りを開く瞬間でもあります。これらのメッセージは基本的には実在する男性から発信されていると考えられます。
いくつかまともに見えるメッセージはコピーしておくと、男性で登録した際にメッセージを送る際の参考になります。
幾つか適当に返信してみると良いかと思います。恐ろしいペースで返信を返してくれる男性もおります。
適当な所で適当な理由をつけて放流するのが良いでしょう。「あなた、何にもわかっていないのね。別のいい人を探してください。さようなら」とか。理不尽な理由で構わないです。どうせ相手からメッセージが送れなくなるわけですから。
無駄なポイントを使わせるよりスパっと切る方が相手のためでもあります。

男性で登録する場合

ここからが本番です。ポイントを買うのが男性である以上、サイトにとってのコンバージョンは「最初にポイントを購入させること」です。つまりサイトからは、あの手この手でポイントを購入させようとアプローチしてきます。大抵の場合、一定の期間、または適当な回数はお試しとして無料であることがほとんどです。
登録直後から何通かメッセージが届くと思いますが、これは女性で登録した場合と異なり、大抵はサクラです。大変思わせぶりなエロいメッセージ、またはお金を受け取ってHしてくださいとか、非常に男性にとって都合が良いメッセージが届くわけですが、常識的に考えて見知らぬ男性にこんなものを送る人がいるはずありません。
サクラを相手に遊ぶもよし、一応、リアル女性を探しに行くもよしです。後者の場合、リストに出てくる女性に片っ端からメッセージを送る必要があります。思い出してください。女性で登録した時に膨大なお誘いメッセージを受け取ったかと思います。その中から返信しても良いかなと思わせる必要があります。メールのタイトルや書き出しは、コピーライターになった気持ちで言葉を練る必要があります。ただ、それも面倒なので、先に良さげなサンプルをコピペすれば十分です。それでも応答は悪いので、とにかく数を出す必要があります。

マーケ技の見学であれば、あえてサクラとコミュニケーションを取るのが良いです。この人達の基本戦略は、だらだらとメッセージをやり取りしてポイントを削り、追加購入させる事にあります。
適当にやりとりをしていると「会おう!」という所までは、比較的簡単に進むと思います。
するとここで「お試し期間が終了。続きはポイントを購入してください。」というメッセージが出力されたりします。
「待ち合わせする時間と場所を決めなきゃ!」と考えている瞬間にメッセージが送れなくなるという事態に。
なんというリードナーチャリング。男が財布を開く瞬間ですwww

次々届くお誘いメッセージもカスタマイズされてきます。試しに48歳という女性に熱いお誘いメッセージを送ってみた所、どうやら「熟女好き」というスコアリングをされた模様。届くお誘いメッセージに40代の女性が増える増えるwww
外から見た自分のプロフィールは変更していないので、判断する材料は変わらないはずですから、この動きはありえませんwww
この行動ターゲティングっぷりは素晴らしいです。

またプロフィールに「2児の母で保母」という女性に送ってみた所、なぜか深夜の2:30に返信メールが返ってくる。「2児の子持ちが深夜に起きていてメッセージを返してくるのは異常。本当は何をしているの?」と突っ込みを入れたところ、コンタクト斬絶。
そこまでは想定内だったのですが、なんと24時間送り続けられていたお誘いメッセージが12時以降の深夜帯には送信されなくなった!「2児の母で保母」さん以外には疑いをかけた事実は知りようもないはずなのだが、サクラ業者がPDCAサイクルをまわし、「深夜のメッセージ送信は、発信元の信憑性を疑われるので禁止」といった規制をしいたのだろうか。これまた、すばらしい改善力。

あとはご自分でいろいろと試してみると、興味深い事例がいくつも出てくるであろうと。
例えば、ある女性と会う約束を取り交わしつつあると。日時も決め、場所を決めなきゃという絶妙なタイミングで「無料ポイント・キャンペーンが終了しました。」と、チケット購入を促されます。この寸止め感たるやたまりませんwww

これも放置していると、女性から「ボーナスチケットが送られる」キャンペーンが始まり、ほどなくして、「ポイント付与したよ」というメールが届きます。これでお試し期間が若干延長。そして、それなりにメッセージをやり取りした所で寸止め攻撃www
そしてポイント購入したら「今ならポイント2倍、3倍キャンペーン」がタイミングよく送られ、課金を促します。

このタイミングといい、インセンティブを与える口実といい、オファーの内容といい、大変、男心をくすぐるような内容に仕上がっており、何もわかっていないで迷いこむと、払い込んでしまう人が多いのではないかと思います。
これらの応答もオートメーション化されているとすれば、すごいキャッシュカウになっているのではと想像できます。

冗談抜きで、このあたりの応答性は非常に勉強になるのではと思いますので、オンラインマーケティングを仕事にしている人は、試してみると面白いかと思いますよ。

携帯ユーザーはB層だらけらしい・・・

ちょっと前にモバイル広告屋さんと話した時に気になったのが、フィーチャーフォン、いわゆるガラケー向け広告のクリックスルー率が、なにげに上昇中との事。ご承知の通り、ガラケーのマーケット規模はスマートフォンにユーザーが絶賛大移動中という事もあり縮小傾向なのでございますが、ある種の業界の方々にとっては、ガラケー向け広告はROIがヨロシイという事もあり、出稿量自体はそれなりのボリュームがあるらしい。

なんでそんな奇々怪々な状況になっているのか分析をしてみると、表示された広告を脳内フィルターで華麗にスルーできるパワーユーザーが軒並みスマートフォンに移った事もあり、ガラケー利用者に含まれる、コンプガチャなどに喜んでお金を払ってしまう層の割合が増えてしまっているからだそうな。

つまりイノベーター、アーリーアダプターといった層は、広告屋にとってみれば表示回数を稼ぐ以外には存在しないに等しく、ターゲットはもっぱらB層になる。もっともスマートフォンの普及状況次第では、この傾向も変わってくるであろう事は容易に想像できるため、今だけの現象なのだろうが、なるほどなあとは思いました。

スマートフォンのアプリケーション内広告に関しても、最近はどんどん質が落ちてきていて、出稿側も気にするレベルになっているそうな。ミスクリックを誘発してクリック率を上げる手法に関しても、逆に表示枠の価格を自ら落としているのと同じ状況になっており、かつてPCでのバナー表示で、あざといクリエイティブでクリックを稼いだがCVに結びつかないといった手法の繰り返しにも似たデジャブ感を覚える。

子供がスマートフォンのゲームで遊んでいる時に、バンバン広告をクリックしているのを見て、これはこの手のゲームを企画した人はすごく儲かっているんだろうけど、いずれ問題になるんだろうなと思ったが、すでにそうなっているらしい。

「データサイエンティスト」って何よ。

こんな広告記事があったわけですよ。

「データサイエンティスト」って何だ
http://www.atmarkit.co.jp/news/201206/04/emc.html

ここ何年か"Big Data"という言葉の流行にあわせて、この"データサイエンティスト"なる職種も取り上げられる事が多くなったわけですが、データをサイエンスするように聞こえるこの表現って非常に違和感があるのですよ。
実証主義であるサイエンスにデータは不可欠であり、ことさらに取り上げる事なのかしらと。
まだ昔ながらの「分析屋」「統計屋」の方がしっくりくる自分がいたりします。

これもまた、世間の耳目を集めるために、それらしいキーワードを作った事なのだろうと思うわけですが、いまどきの「データサイエンティスト」に要求されるスキルとは何なのかなあと想像してみました。

(1) コンピューターでの数値演算のスキル

シミュレーションでは、特にモデルの式を離散数学を理解したうえで、プログラミングするスキルが必要になります。コンピュータでの数値演算ならではの精度維持や誤差の処理についても理解していないと、繰り返し演算の度に精度が落ちるという事が起きたりします。自分が新人の時にも、結構うるさく指導された記憶があります。

(2) 分散コンピューティングの技術

最近のテラバイト、ペタバイト級の"Big Data"を扱うためには、普通に単体のマシンで処理をするには限界があり、複数台のマシンで並行処理をさせる技術が必要となります。最近のHadoopのような分散処理基盤を利用するのも良いでしょう。これらを組み上げるにはハードウェア、ネットワークの深い知識も必要なのですが、最近はそれさえも、さくっとクラウドで提供している業者があります。

(3) 統計、機械学習などのアルゴリズムの理解

単純に集計するレベルから、各データ間の関係性を探ったり、分類を行ったり、現状のデータを元にした予測を求められる事があると思います。これらは基本的な統計量を理解していないと、そもそも何をしたらよいのか見当をつける事さえ出来ないと思いますし、何等かの結果を得たとしても演算結果を解釈できません。
さらには分類木などの機械学習アルゴリズムや、それらの実装に関しての利用技術を深める事も必要です。

(4) データ取得、クリーニング

実は実業においては一番に手間と時間がかかるところかもしれません。既存の大量データを利用して、何かうまい事を言えといったコンサルテーションならともかく、何らかのビジネス上のゴールを達成しようとするには、どのような指標をモニターし、そのためにはどのようなデータが必要で、どのように取得するかを決める事は難しい事です。特に取得設備の構築に予算も時間もかかり、やり直しが難しい場合は特にです。
また取得したデータも、まるまる使えるとは限らず、ノイズ分を除去したりと解析にかける前処理が重要なケースもあります。


他にもいろいろな要求スキルは考えられるのですが、重要度からいえば上記なのかなあと思います。日本ではそもそも「統計学部」を設置しているところがありませんし、なかなか、体系だってレクチャーしてくれる機会は少ないのではと思います。自分も聞いた事がないですね。
もともとデータ分析する人材が不足していたわけで、その観点からも"Big Data"なる業界バズワードの寿命は、さほど長くないのではとも邪推しています。